木箱に焼印を押す専門の機械があり、近くの箱屋さんから製作依頼を受けました。
メタルアートが営業している小樽市の隣に余市町という町がありますが、余市町は、漁業や農産業の盛んな町で(多分、一般の方は、ニッカウイスキー発祥の地で、NHKドラマのまっさんで有名になりましたので、そっちの方がピンとくると思いますが。)
関連産業として箱屋さんも何件かあります。今は、ほとんど紙製の箱や発泡スチロールのものが主流ですが、漁箱や贈答用として木箱も使われています。
木箱用専用の焼印機械を見たことがありませんでしたので、どのようにして焼印を製作したら良いのかわかりませんでしたが、10×10cmで厚めの銅板の中心部分に印面を取り付けてもらえば機械への取り付けは自分たちでできるとの事でしたので、製作依頼を受けることにしました。
只、普段の焼印より彫りを深めの6ミリにして製作となります。
出来上がった木箱焼印
上の写真は、木箱専用機械焼印を付属の銅板と一緒に撮ったものです。普段は焼印の裏面(デザインのない反対側)は、湯道と言いまして溶かした金属を型に流すための通路をとりますので、複雑に入り組んでいますが、今回は銅板に固定する為に、印面鋳造後に湯道を綺麗に切り落としてから、フライス盤で裏面を平にしました。又、印面を銅板に止める為に印面にネジ穴を切って裏側から六角ネジで固定することにしました。
左の写真は、印面を上から見たものです。焼印の材質が硬質真鍮なので、下の銅板と少し色が違います。
中央の写真は、左横からのもので、印面の厚さや、下の銅板の厚さがわかると思います。
右の写真は下側からのものです。英字部分がよく確認出来ると思います。
左は、木箱用の焼印機械用焼印を上部から見た写真で、右は、裏側から見た写真です。裏側から2本の六角ネジで固定しますが、実際に専用機械に取り付けるには、四隅に穴を開けてネジ止めになります。
印面のデザインが変わった場合には、銅板はそのままで印面部分だけ製作して取り付けることになります。
木箱専用の焼印の機械なので、細かな温度設定もできるようなので、木箱だけでなく、プラスチック製の箱や紙製の箱にも応用できるかもしれません。
機械に取り付けるタイプの焼印の場合、機械の製作メーカーにより仕様が異なるために、色々と工夫が必要になりますし、圧力をかけて押すことになりますので、強度の問題も出てくるかもしれません。