アクリル樹脂に押す焼印を製作します。


アクリル樹脂に使用する為の焼印を製作することになりました。
実は樹脂用の焼印と言いいましても普通の焼印と特別に変わったものではありませんが、今回は、耐久性(樹脂等に焼印を押す場合、押した時に溶けてくっつき易い事と、硬い樹脂板に押すために押した時の抵抗が大きいので)を上げて、印面の寿命を伸ばすために1ミリの極浅い彫りで仕上げました。特にアクリル板は硬いので、温度コントローラを使って適正な温度で使用すれば、印面がめり込む事もなく、1ミリでも綺麗に押せる(押すと言うよりは、熱で凹ませる)事は何度か実験して知っていました。逆に柔らかい樹脂の場合には、3ミリ程度彫っておいた方が押しやすくなります

アクリル樹脂板用焼印

上の写真は、左がアクリル樹脂用に作りました1ミリ彫りの焼印です。樹脂やプラスチック等の焼印は、普通は電気ごて式で作りまして温度コントローラを使用してその樹脂の融点にあった温度で焼印を押し付けます。今回の焼印は20ミリと小さかったので100W用の電気ごてを使い、PC-11という小型の温度コントローラ
を使用しました。只、温度コントローラの調節メモリが、設定温度ではなく、電圧の高さを調整するメモリなので、適正な温度を見つけるために何度も試し押しをしてアクリル板に適正なメモリの位置を決めました。適正なメモリの位置は、焼印の印面の大きさや使う電気ごて、または印面部分が縦や横に長かったりしたデザインの場合には変わってきますので、その都度、変わります。
真ん中の写真は、実際にアクリル板に押したものです。熱い印面を直接、アクリル板に当てるために、周りが幾分溶けて、全体的に軟調気味で太めの印影になります。アクリル樹脂の場合、低めの温度で印面を当てる時間を長めにした方が、高い温度で当てる時間を短めにするより、綺麗に押せます。
右の写真は、アクリル樹脂用に作りました焼印を厚紙に押して見たものです。アクリル板に押した時よりも細めでシャープな印影になっています。アクリル樹脂に限らず、樹脂に使用する場合には、どうしても線が太くなってしまうので、実際に印面を作る場合には、その事も考慮して印面をデザインより細くして製作するのが良いと思います。
アクリル樹脂は比較的、焼印を押しやすい樹脂ですが、ポロプロピレンやビニル樹脂の場合、焼印を押した時の周りの溶け具合が大きいので、大まかで、単純なデザインでないと焼印にはできませんので、樹脂やプラスチックに焼印を使用する場合には、前もって試し押しをするか、相談をしてもらえれば幸いです。

 


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