焼印とレーザーによる焼付を比べる


近頃、レーザー彫刻機が安く出回り始めていますので、メタルアートでもレーザー彫刻機を購入して色々と試しました。
焼印を製作していると、どうしても細かすぎて焼印にはできないデザインや、線と線の隙間がほとんどなく、放射熱によってくっついてしまうようなデザインに出会うことがよくあります。
焼印では難しいと思われるデザインでもレーザー彫刻機では焼き付けることができますので、興味津々でした。
ちなみに、焼印では製作が難しいデザインで依頼があった場合には、線の幅を太くしたり、余白部分を広げて隣の部分とくっつかないようにしたり、或いは、デザイン自体を単純化して作ることをお勧めしています。

焼印とレーザーの違い

上の画像は焼印とレーザー彫刻機による焼付を比べたものです。
レーザー彫刻機での焼付は木材にしましたが、焼印でのものは厚紙に押したものしかありませんが、大体はわかると思います。
一番左の写真はレーザー彫刻機で焼き付けた写真で、お客様のご希望としましては、焼印でこのくらいまで表現できないかということでした。上の文字部分は輪郭をつけていますし、ビストロとランタンの文字はかなり小さく、下の英字部分の小さく、焼印では無理なデザインでした。 左から2番目の写真は、焼印で表現出来るように、輪郭文字はやめて、ビストロとランタンの文字は大きくし、下の英字部分も製作できる大きさまで拡大しました。
右から2番目の写真は、丸い棒の切り口に焼印を押したいと言うことで製作依頼があった焼印のデザインをレーザー彫刻機で焼いた画像です。細かい部分まで綺麗に出ていて焼印よりかなり鮮明に表現できています。一番右の写真は焼印で厚紙に押した画像です。どちらも同じデザインと大きさですので、比べてもらえばよくわかると思いますが、レーザー彫刻機はシャープで鮮明な画像ですが、焼印は少しぼけたような不鮮明な画像になっています。
焼き比べでは、レーザー彫刻機の方が圧倒的に有利ですが、焼印にもレーザー彫刻機に負けない有利な点があります。それは時間の問題です。左のランタンの画像をレーザー彫刻機で焼き付けると高速モードでも約40分位かかりましたが、焼印では1秒程度で済みます。同じくロッコロの場合もレーザーでは、12分程度かかりました。単品で焼き付けるのであればレーザーが綺麗で良いのですが、数が多くなると時間がかかりすぎて、単価が高くなってしまうので、焼印の方が断然有利になります。
例えば、ロゴ等の中に日付や番号を変えて入れる場合には、ロゴ部分を焼印で作って押してから、番号や日付のように1つ1つ変わる部分をレーザー彫刻機で焼き付けることにより、両方の長所を生かしての使い方もできますので、上手く使えばレーザー彫刻機と焼印も共存出来ると思います。

 


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