サインを焼印にしたいとの相談を受けることもあります。この場合、殆どは紙に書いたサインからデザイン補正をしての製作になります。サインから焼印をつくる場合、一番問題になりますのは細いペンで書いたサインから小さな焼印を作りたいと言われる場合です。鋳造で焼印を作っている関係から最低製作線幅が0.5ミリ程度必要になりますので細いペンで大きく書いたサインをそのままの線幅で補正して小さくしますと、線幅が細くなりすぎて製作出来なくなりますし、線を太くして、小さな焼印を作ると、最初にサインしたものと違ってきてしまいます。
こんな場合には、お客様と製作できる範囲で線幅を太くする交渉をするのですが、なるべく、サインのデザインに沿うために、太めのフエルトペンでA4番の大きさにサインを書いてもらい、そこから、線幅を調整して焼印のデザインを作っていくことになります。
サインの焼印製作
上の写真は、実際に製作しました焼印になります。
左端の焼印は、100ミリと大きいものでしたので、線幅の調整等は殆ど必要ありませんでした。サインの焼印の場合には、サイン自体に、細い線と太い線がありますので、細い線が製作できる範囲での調整となりますので、太い線は、より太くなってしまう事があります。どうしても線幅の調整が難しい場合には、太めの線幅で製作してから、実際のサインと見比べて、ルーターで時間をかけて線幅を調整する事になります。
真ん中の写真は、50ミリ程の大きさのサインの焼印ですが、線の交わる部分や太さが変わ部分の調整は難しく時間がかかります。
右側の写真は、40ミリ程のサインの焼印で、見た通りに丸C部分と口の製作が難しく、丸C部分は最初は小さくて細い線のデザインでしたが、ご希望の40ミリで作るのが難しかったために全体を大きく、線も太くしての製作になりました。口の部分も最初は中央で完全に途切れるくらい線幅が細かったので、太く直させてもらって作りました。最後の(i)の文字も上の黒丸●部分、小さく
て作るのが難しかったので、出来る範囲で大きくしようと相談しているうちに一層、大きめに作ったほうが良いのではないかと言うことになり、目立つように大きめにすることになりました。
サインを焼印にする場合、流れるような線を表すのが難しく、そのまま作ってしまうと、単調な印鑑で押したような線になってしまうので、焼印が出来てから、試し押しをしながら、線の強弱を
(実際には、太さを部分的に萎えることしかできませんが)ルーターで調整する方法をとります。